アラサー異常独身男性のひとりごと

お前、マジになれんのか?

第10段 指輪論考

 先日インターネットで、もはや定番ではあるが、指輪に関連する言説が話題になっていた。

 すなわち、女性に頼まれて100万円超えの高額な婚約指輪を購入したが、果たして価値があるのか?云々。

 今日は、この問題に最終的な解を与えたい。すなわち、指輪の標準原価というのは果たしていくらであるのか?である。

 まず、話を簡潔にするため、指輪の形状をトーラスと仮定する。また、指輪の厚み2rを2 mmとする。自分の左手薬指の径を測定したところ、おおよそ58 mmであったことから、これを指輪の内径2R-2rとする。r = 1 mmであるから、R=28 mmとなる。

 トーラスの体積は2π²r²Rで求められるので、計算すると指輪の体積は約553 mm³となる。

 ここでまず、この指輪が100 %Auであると仮定する。Auの相場はこの記事執筆時点で10,486 円/gである。またAuの密度19.32 g/cm³を考慮すれば、体積553 mm³の純Auの質量は10.68 gとなる。よって指輪の原価は約11万2000円となる。18金の場合は単純には計算できないものの、おおよそこの3/4である8万4000円程度であるとして差支えなかろう。

 次にPtの場合を考えよう。純Pt相場は4,808 円/gである。(めちゃくちゃ安い!)またPtの密度21.45 g/cm³を考慮すると、指輪の質量は11.86 gであり、原価は約5万7000円となる。

 ここにダイヤモンドが付属する場合を考えよう。婚約指輪に付帯するダイヤモンドの平均カラット数はおおよそ0.3 ctであることが調査されている。(下記リンクを参照)

 

www.niwaka.com

 

  ダイヤの買取価格はかなり変動が激しいが、この記事を書いた日時点で買い取り相場を調べたところ、最高品位の0.3カラットのダイヤモンドでおおよそ7万円との結果が得られた。これが標準原価と呼べるかは買取価格なので怪しいが、参考値としては有効と考える。

 つまり、18金に0.3カラットのダイヤモンドを付けた指輪の標準原価は、おおよそ15万円前後という結果が得られた。プラチナならば12万円前後である。

 むろんこれは原価であるから、当然商社の利益が上乗せされ、輸送費がかかり・・・と考えていくと、おおよそ30万円前後までが適正価格といったところだろうか。ペアリングで約60万円といったところだ。

 

 結論である。婚約指輪の適正価格は、指輪1つにつき約30万円まで。これを超えるものは、過剰価格といって差支えないだろう。ただし、「指輪なんて数万円でもあるやろ!」とお考えの恋愛経験がない諸君は、女の子から理詰めで反撃されたとき論破される可能性が高いことをお忘れなく。